MA(Multi Audio)
「出演者のコメントや台詞」、シーンを説明する「ナレーション」、映像を盛り上げるための「音楽」、臨場感を表現する「効果音」・・・テレビからは様々な"音"が流れてきます。この"音"を完成させる作業がMA業務です。編集で完成した映像に"音"の演出を加え、「映像と一体化した音」を創造しています。
MA業務の現場では、複数の音声トラックを持つMulti Track Recorderを使い、編集で完成した「映像の音声」に「音楽」や「効果音」を加えていきます。そして、映像に合った「エフェクト処理(音の加工)」などを行い、ナレーションを収録し、その作品に必要な音源を集めます。
音源がそろったところで、ミキサーは「作品の内容」と「ディレクターの演出意図」をふまえ、"音"をどのように表現すべきかをイメージします。ここにミキサーの個性が表れるのです。そして全ての音源の「音量」「音質」「音の定位」などを駆使してイメージを具現化する事で、その映像の持つ力を引き出す最良の"音"を創り出すのです。
共同エディットでは、スタッフの一人ひとりがクリエイターとしての高いプロ意識を持ち、最良の"音"を追求しています。
MAの仕事の流れ
- ①MACOPY
編集済みのメディアからDAW等に画像、音声をCOPYする作業。※DAW【Digital Audio Workstation】とは、音声の録音、編集、MIXなど一連の作業が出来るように構成されたシステム。 - ②整音
COPYした音声は音量、音質がバラバラなので後のMIX作業をスムーズ進める為、一定にそろえたり、複数のトラックに振り分けます。 - ③仕込み
音響効果さんが選曲した楽曲や効果音等をDAWに収録します。 - ④ナレーション収録
ナレーション原稿を基に、ナレーターの声を収録します。 - ⑤MIX
これまでDAWに収録した音は複数のトラックに分れているので、これらの音量や音質を調整してバランスよくMIXし、DAWに完成トラックを作ります。 - ⑥返し
MIX作業で作った完成トラックの音声をMACOPYで使用したメディアに音声のみCOPYします。 - ⑦納品
完成したメディアを制作に納品します。
使用機材
スタッフの声
映像の持つ魅力を引き出す「音」づくり。
毎日がワクワクの連続!
藤井 啓介 2008年入社
映像作品は「音」の扱い方で、大きく印象が変わってきます。ですから、MAとは作品ごとに最もマッチした音の演出を模索し、映像の持つ魅力を最大限に引き出す作業だと、私は考えています。 ディレクターさんや音響効果さんの意図を汲んで音を調整し、さらに自分なりの技術や工夫を盛り込んで音をミックスし、作品を完成させていく・・・。本当に毎日ワクワクしっぱなしの仕事です。またこの仕事では、番組ごとに色々な会社の人間が集まりチームとして作品を仕上げていきます。 チームとして仕事をしやすいように作業を進めたり、良い雰囲気を保つためのコミュニケーションも重要な仕事です。MA室に集まった番組スタッフの皆さんとチーム一丸となって一つの目標へ向かっていく高揚感は、学生時代に作品を作っていた頃のものと同じで、仕事が終わるたびに充実した気分を与えてくれます。