MA(Multi Audio)
技術部 MAミキサー
藤井啓介
映像の音は『出演者のコメントやセリフ』視聴者の感情を後押しする『音楽』臨場感やアクセントを加える『効果音』そしてシーンを説明する『ナレーション』の4つの要素で構成されています。私たちMAミキサーはこれらを上手く整理してまとめ、映像にマッチした音を完成させる仕事をしています。
主にPro Toolsを用いて撮影で収録された音声の音圧や音質を調整し、音響効果さんの音楽や効果音を最適なバランスに整え、ナレーションを収録するなどして必要な音を準備していきます。そしてディレクターの演出意図を汲み取り、作品の完成形をイメージしながらミックス作業を進めていきます。ミキサーそれぞれの感性が反映されるため、仕上がりにはそれぞれの個性が表れます。
また、MA室はフジテレビ局内にもあり、生放送に関わる時間厳守なものから、じっくり作り込むものまで様々なジャンルに幅広く対応していく必要があります。スタッフ一人ひとりがクリエイター・技術者として高いプロ意識を持ち、日々の業務に励んでいます。
MAの仕事の流れ
- ①MACOPY
編集済みのメディアからDAW等に画像、音声をCOPYする作業。※DAW【Digital Audio Workstation】とは、音声の録音、編集、MIXなど一連の作業が出来るように構成されたシステム。 - ②整音
COPYした音声は音量、音質がバラバラなので後のMIX作業をスムーズ進める為、一定にそろえたり、複数のトラックに振り分けます。 - ③仕込み
音響効果さんが選曲した楽曲や効果音等をDAWに収録します。 - ④ナレーション収録
ナレーション原稿を基に、ナレーターの声を収録します。 - ⑤MIX
これまでDAWに収録した音は複数のトラックに分れているので、これらの音量や音質を調整してバランスよくMIXし、DAWに完成トラックを作ります。 - ⑥返し
MIX作業で作った完成トラックの音声をMACOPYで使用したメディアに音声のみCOPYします。 - ⑦納品
完成したメディアを制作に納品します。
使用機材
スタッフの声
映像制作のリレー!最後のバトンはMAに!
小田口 将史 2016年入社
ひとつの作品に仕上げるための長い映像制作の工程の中で、最後の仕事がMAです。
撮影→編集→装飾加工→音響効果…
まず各セクションの色んな人の思いを理解してからやっとバランスを整え、ミックスに入ります。
まさにリレーのアンカーで、僕一人ではこの仕事は成立しないと思っています。
音のバランスを仕上げていく過程で、
「この一言がもっと聞こえると笑える」とか
「ここの音がもっと聞こえると臨場感があるな」
「音楽が聞こえると感動できそうだな」など、音の演出の部分をより良い形になるように考えることは創造的で面白いです。
最後まで制作の方々とコミュニケーションを取り、その場でのベストな形を目指して走り抜けていく毎日はとても楽しいです!